志野焼
岐阜県美濃地方で採れる「もぐさ土」と、釉薬は長石単身で作ります。
志野焼は、唯一日本独自の焼き物で、その特徴は単なる純白の焼き物ではなく、部分的に橙色やピンク色に「炎色」が発色し、「ゆず肌」という釉薬の表面がブツブツ小さい穴が開いています。
採取した土に含む鉱物によって、紫志野を産み出すことがあります。
焼成時間は150時間前後と、長時間を要します。
黄瀬戸焼
黄瀬戸には、主に2種類あります。
字の如く瀬戸(愛知県)で出来た黄色い焼き物(土岐市でもあります)…ぐい呑み手、菊皿手、黄瀬戸と
土岐市周辺で出来た油揚げの様な肌合いの黄瀬戸…油揚手(あぶらげて)黄瀬戸です。
前者は、灰釉の発展系で釉調はガラス質で光沢があります。
後者は、「もぐさ土」と風化長硅石を使い、釉調はマットでしっとりしています。
黄瀬戸は微妙な色合いなので、どちらも土に影響されない細かく、白い土を使います。
焼成時間は、90時間前後です。
織部焼
灰釉に銅を入れて、酸化で焼成すると緑色を呈します。
特にこの地方では、「千倉石(ちくらいし)」という陶石を釉薬にいれると、しっとりした深みのある色合いになります。
また、黒い釉薬を使った織部黒、黒織部、その他弥七田などがあります。
焼成時間は、24時間前後です。
古瀬戸焼
釉薬の中では、古い時代(12世紀末)まで遡ります。
自然の中では、身近な鉱物の「鉄」を多く含んでいるので、その鉄を使った釉薬が古瀬戸(鉄釉)となります。
茶色から黒まで、鉄の含有量によって様々な色になります。
焼成時間は、24時間前後です。